• 平岡大輔

カサネテク


あっ!と驚くを作ることが大切、というお話。

Amazon Fire Stickを買ってから、我が家のTVからは連日Youtubeが流れています。昨日、自動再生で始まった思わず目を引かれたmusicvideoがあります。

ピコピコエレクトリックサウンドと女の子。そこに「カサネテク」とレトロポップな感じのタイトルが現れる。スキップしようとした奥様を止めて、画面に見入る。

軽快なリズムに合わせて、合コンでの女の子のテクニックを表現した歌詞が続く。(カサネテクはテクニックを重ねるという意味の様子)。心地よいリズムと頭に残るメロディ。

「めちゃ、ええ感じのアーティスが出てきたやん。」と珍しく反応して、奥様と二人でそのmusicvideoに食い入る。

4分あまりのFullコーラスを聞き終えて、新しい才能の発見に満足感を覚えた瞬間、「4つのおいしいを重ねた、重ねドルチェ」というナレーションと押さえの商品画像。

!?

「えー!!!!」

「ドルチェのCMやったん?!」と思わず奥様と顔を合わせる。完全に新人アーティストのmusicvideoだと思って食い入るように見ていた動画が、「重ねドルチェ」という商品のCMだったというオチ。

「カサネテク」は女の子の合コンでのテクニックを重ねていることかと思っていたら、重なっているドルチェのCMのための表現だったという衝撃の事実。

重なっているドルチェ→重ねていく→重ねテク→重ねテクニック→カサネテク。5分ほど興奮が止まりませんでした。

単に視聴者の注目を引くおもしろ動画、エンタメとしての完成度の高い動画プロモーション用動画はこれまでもいくつもありました。CCレモンの忍者少女なんかは有名ですよね。

でも、ターゲットが興味を持ちそう、かつ拡散してもらえそう、という観点で作られているものが多いと思います。

「カサネテク」は「重ねドルチェ」の特徴である4層の重なりを昇華して「重ねテクニック」にしているところに企画の秀逸さを感じました。

しかもコンテンツの作り込みがかなり精度高く、「重なっている」「カサネテク」の企画だけではなく、それ自体をエンタメへと引き上げているところに、担当者のこだわりとクリエイティブの力を感じました。

今後マーケターがチームに入れるべき仲間

こういったアイデアはおそらく、自社のプロモーションを考える時の企画会議とかでも出てくることが有ると思います。

でもそれを完成させるための上質なコンテンツとして作り上げるには、世の中のことに敏感で、市場がどういうものに反応するのかを熟知しているクリエイターの力が不可欠です。

僕らは普段、データを元にあの手この手と打ち手を考えて実行しています。でも、こういうクリエイティブを生み出せなければ、大きく跳ねることはないと思っています。

広告は科学と芸術と言われています。数値を元にしたロジカルなチューニング、クリエイティブによる人の心を動かすクリエイティブとの掛け合わせで成り立っています。

デジタルが全ての核となっている現在、マーケティング業務に携わる人たちはデータに気を取られがちです。データは結果の記録なので、確実で再現性があるのためそうなる気持ちもわかります。

でもその分、事前に数値化できないクリエイティビティが疎かになっているように感じます。すぐにやり直しがきく、コストもかからない、それがwebプロモーションの特徴でもあり、最大成果を追っている我々にとっての足かせでもあるように感じています。

動画がマーケティング素材として使われる環境が整い、実際にプロモーションでも成果を出せるという感覚が出始めていると思います。

これからはより、広告に反応しなくなる人たちの興味を引きつけるコンテンツづくりが活発になっていくことと思います。その時、僕達が仲間に引き入れておかないといけないのは、アイデアを企画にして、コンテンツへと昇華させてくれるクリエイターの方たちだと思っています。

データを整理する、検証して、もっともらしい仮説と打ち手を考える。これは人間地よりもシステムの得意とする分野です。AIというものが確立していく未来において、チューニング業務は人間の仕事ではなくると思っています。その時、僕らが価値を発揮できるのは、過去の実績からは計り知れない創造性にあります。

#マーケティング #広告

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