• 平岡大輔

サービスとホスピタリティの違い


NY発のハンバーガーレストラン「シェイクシャック」の創業者ダニー・マイヤーはサービスとホスピタリティが事業成功の鍵だと言っています。

(引用) 「サービスは“独り言”、ホスピタリティは“対話”なんです。つまり、サービスは技術的な要素で、マニュアル通りにやれば誰でもうまく提供できる。ホスピタリティはもっと感情的な要素で、お客様が何を望んでいるかを考え、行動しなければならない。いわば、前者は楽譜通りにきちんと演奏すべきクラシック音楽であり、後者は毎回違うセッションになるジャズみたいなもの。素晴らしいサービスとホスピタリティどちらも揃ってこそ、最高の店になれるのです」

サービスとホスピタリティ、このどちらの要素も兼ね備えていて初めて、顧客に最高の購買体験を提供できるということです。

共通の行動指針に基いて行動することで、顧客の様々な要望に柔軟に対応できるようにして成功している企業の話を聞いたことがあるかと思います。

ただそこには統一された水準を満たすサービスクオリティがあって初めて意味をなします。提供しているサービスのクオリティが悪いために発生した顧客からの要望に、柔軟に対応するホスピタリティをもっていても話になりません。

また、そもそもクオリティの高いサービスを提供できていないなら、ホスピタリティを発揮しようとしても、その時顧客に提供できる価値のクオリティが高いとは思えません。

サービスがまずあり、ホスピタリティによってさらに昇華するイメージです。

成長市場と成熟市場のマーケティング

成熟した市場でのマーケティング活動は顧客中心の考え方によって成り立ちます。顧客の満足を引き出すために、機能的な便利さだけではなく、どういう感情の満足を得られるかが重視されます。

成長市場の場合はモノや情報が不足しているため、機能的な便利さが人の商品を買う理由になります。例えば、水道水を飲めない地域で、ペットボトル入りの水は売れます。でもその水のおいしさは追究されません。安全であればできるだけ安いものが買われます。

つまり、機能を満たしていれば1番安い商品を買うのが最もコスパの良い賢い買い物だと言えます。そして、これはその市場の多くの人の望みでもあります。

一方成熟した市場では、機能的な便利さを得るための商品はゴマンとあります。必要なものはいつでもどこでも買え、価格もさほど変わりません。必要は満たされているので、その中からより顧客個人の満足できる商品が選ばれます。

その時の価値観は人それぞれです。国産のものにより安全性を感じて、多少高くても国産のものを買う人もいます。水道の水が飲める状態でも、天然水を組み上げたウォーターサーバーを設置している人も居ます。個人の考えに基づいた購買行動が起こると言えます。

ホスピタリティは選ばれるための十分条件

正直、成熟市場では唯一無二の商品はほとんどありません。類似商品もしくは代替商品が必ずと言っていいほどあります。その中で自社の商品を選んでもらうためには、ターゲットの個々の欲求に対応していく商品づくりとコミュニーケーションが必要になります。

成熟した市場では、商品は一定水準のクオリティを満たしていることが必要条件になっています。便利なものがあるのに、わざわざ不便な商品を選びませんよね?

顧客体験が大切だと言われているのは、商品に大きな違いが無い中で、自社の商品を選んでもらって、顧客から自分にとって役に立つものだと思ってもらい続けるために必要だからです。

店舗接客型のビジネスであれば常に顧客との対話機会があります。メーカーなど元々は顧客との直接的な接点を持ちづらい企業もインターネットの普及によって、顧客との対話を初めています。

直販事業やSNSの活用などで顧客接点の創出とコミュニケーションの維持もできるようになっています。目に見える具体的なコメントなどだけではなく、声を発しない顧客にも目を向ける必要があります。声を発しているのはほんの一握りだからです。

それを探すためにweb上の行動履歴を活用できます。顧客の動いた足跡をたどることで、声にならない声を拾うことができます。もちろん、web接客用のチャットツールを設置するなど、できるだけ声を拾い上げやすくする対策は必要だと思います。

生の声と外には出ない声を拾うことで、ホスピタリティを発揮する機会を積極的に作っていくことが、デジタルの活用が土台となったマーケティング環境において取り組んでいくことだと思っています。

p.s.

新卒で入社した会社の上司から「常にホスピタリティを持て」と言われてました。広告代理店という業態は基本的には独自の商品を持っていません。そのため、自分という人間をオリジナルなものにして、顧客から選んでもらえる状態に仕上げるのが重要な仕事でした。その時の経験から、ただやるのではなく、「より満足を得るためにどうできるか?」を考えて仕事に向き合う癖を付けられたと思います。今考えると、この時の経験がマーケティングを主戦場にしている今に繋がっていると感じます。当時の上司と、その教えを愚直に実行していた当時の自分に感謝したい気持ちでいっぱいです。

参考:http://forbesjapan.com/articles/detail/16004/1/1/1

#仕事 #マーケティング #事業

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