• 平岡大輔

選挙活動で使われている消費者心理


東京都議会議員選挙が2日後に迫っています。うちの周りも連日街宣車がやかましく徘徊しています。いつまでたっても変わる気配もなく、ひたすら候補者の名前を連呼しています。ひどいものだとずっと名前だけしか聞こえてきません。完全に刷り込み効果を狙った手法です。

「あなたが広告を見てもらうには、7回宣伝しなければならない」という話を聞いたことがあります。自分自身の体験に置き換えても、その時期印象に残っている広告は何度も遭遇したものです。

無関心だった人も、繰り返しメッセージを届けられている内に親近感を抱くようになります。その行動心理を利用しているのが街宣車の候補者名連呼だと思います。

多くは「モルツ型」です。ただひたすら商品名を連呼するパターンです。

たぶん当時のスポットの投下量も相当のものだったと思うので、多くの人が商品名を刷り込まれて記憶に残し、店頭で商品を手に取ったことと思います。

これとか商品名が全然出てこないのでいきなり見たらわけわからないですけど、「モルツモルツモルツモルツ〜」が刷り込まれた状態の人が見ると、頭の中で勝手に歌詞を「モルツモルツモルツモルツ〜」に変えて聞いてしまいます。

放送基準の「表現手段として社名、商品名、キャッチフレーズなど特定の商品情報の繰り返し並びに同じコマーシャルの反復などは避ける」に抵触して、表現を変えたのかもしれませんが、これは刷り込み効果の発展版です。

街宣車は移動しながらの宣伝なので、ひとつふたつの単語しか発信できないという状況も理解できます。でもせめて、「モルツ型」ではなく「スコーン型」にしてほしいなと思います。

ただ商品名を連呼するだけではなく、「カリッと、サクッと、おいしいスコーン」という商品の特徴もリズムに組み込んでいるので、同じ短い尺で伝えられているメッセージの質では優れていると思います。

政策にからめたキャッチコピーを挟むことで、名前とその人がやろうとしていることがセットで印象に残せます。

「反復と重複で親近感を抱かせる」というのは、広告の手法としては正しいと思います。でも、受け手としては刷り込みだけで投票をさせられようとしていると思うと、バカにされているようで腹が立ちます。

まぁこの手法がずっと変わっていないのは、これで実際に票が集められるからなんだと思うので、バカにされていても仕方ないなと少し残念な気持ちにはなります。

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