• 平岡大輔

マーケターな居酒屋


苦あれば楽あり。

昨日、悲惨なランチのお話をしました。その経験があったからか、とても良いランチを提供するお店に出会いました。

お昼前に汐留でアポがあったので、その帰りに新橋でランチをすることに。お気に入りのSL広場横のからあげ屋さんに行列ができていたので、周辺を物色することにしました。すると、「からあげ食べ放題」という看板に目が止まりました。始めて見たお店でしたが、ガチガチの鳥南蛮もどきよりひどい料理を出すお店もないかなと思い、チャレンジすることに。

細い外付け階段を登り、マンションのドアのような入り口をはいると、左手にテーブル席、右手に小さなカウンターのある30席くらいのお店でした。

もちろんオーダーはからあげ食べ放題定食。メニューを見るとつけダレを選べる仕組になっていました。よりからあげ本来の味を楽しみたいと思い、うま塩を選択、もう一つをお口直し用に塩ポン酢にしました。

食べ放題もののクオリティはあまり高くないんだろうなという経験則から、期待値はそこまで高まってませんでした。1分ほどで威勢のいいお兄さんがカウンター越しに料理を出してきました。思わず「早ッ!」と言うと、「博多天神よりも早いんですよー。」と新橋ネタをぶち込んでこられ、一気に点数アップ。

ご飯、味噌汁、唐揚げ、キャベツ、豆腐、生卵、思っていたより豪華なラインナップで、コスパの良さを感じます。お目当てのからあげは衣はカラッと、中はジュワッと、下味もつけているのかしっかりと味がついていて、胃袋が許すなら無限に食べていたいような、そんなからあげでした。

からあげの減り具合を見て、お姉さんが横から「からあげ追加しますか?」と山盛りのからあげを手に訪れました。腹具合は既に満たされていましたが、「せっかく食べ放題なのにこのまま引き下がるわけにはいかない!」と思い、おもむろにつまみ上げられた2,3個のからあげを入れてもらいました。作り置きしてあるやつを持ってきたのかと思いきや、出来たての最初に出てきたからあげよりもレベルの高い状態のからあげでした。

その時点で、このお店への満足度メーターが振り切れ、感動が生まれました。なんでもっと大きな胃袋がないんだという寂しさを感じるほどです。接客も気持ちよく、新橋で働いていたら週に1度は来てしまうだろうなというお店でした。

小さな変化で継続性を作る

からあげというコアな商品があり、食べ放題というイベントで興味を引き、つけだれのバリエーションで飽きさせない、リピートしたくなる要素が凝縮されている、まさにマーケティングを体現しているお店でした。割引券配布による次回来店促進施策もきちんと用意されていましたし。

からあげ以外にもお刺身定食やしょうが焼き、カレーなど、新橋サラリーマンの胃袋を掴むためのラインナップもあり、フォーカスしつつも余白も捉えている素晴らしいお店だなと思います。

ターゲティングは絞ることです。多くの場合、コアな市場を抑えるだけでもビジネスは成り立ちます。サラリーマンの街新橋で、からあげが好き、どか食いが好き、そういう人たちをターゲットとして商品展開することで、十分に集客ができるはずです。

また、原価を下げて客数を増やして収益性を高める工夫もされています。からあげだけでなく、お刺身、カレーもそうですが、注文後の調理の手間がない料理なので、調理スタッフの工数がかかりません。提供する時間が短ければ客の回転を早められるので、ランチでも相当儲かってるんじゃないかなとは思います。

でもランチ営業の目的は、夜の営業へのフロントエンドにすることです。おいしいお店、良いお店ということを薄利な商品で感じてもらい、バックエンドとして控えている夜の来店での飲み食いで大きなお金を落としてもらうという構図です。

僕自身も、お酒と合わせてあのからあげをどか食いしたいなと思ってしまっているので、まんまとそのお店のマーケティングに乗せられてしまっています。

是非新橋界隈に行くことがあれば立ち寄ってみてください。

(と言いつつお店の名前がわからないのでどこなのか紹介できませんが。。)

#マーケティング

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