• 平岡大輔

人の感情を惹きつける方法


ユーモアは人の心を引きつけます。

ある動物園が園内に設置していた看板が話題になっています。それは、喫煙スペースに設置された看板で、あたかも「喫煙者」という動物がいるかのうような紹介がされています。

表現も秀逸ですよね。喫煙してる側は体験型動物園として楽しめますし、見ている側も楽しめる演出です。

想定や期待から外れるものに対して、人は感心を寄せます。動物園に来ている人は動物を見にきています。なので、動物がいて、それを紹介する看板があることは織り込み済みです。でも、動物を見に来ているはずの人間が、見られる立場になるという想定外の出来事のため、興味を引かれ、おもしろさを感じます。

これが街中の喫煙スペースにあっても、なにも面白くはないと思います。動物を紹介するという想定や期待がそこには無いからです。

緊張と緩和が人を惹きつける

人を惹きつけるためには「緊張」と「緩和」が必要です。想定の範囲内のできごとがそこにあっても何も心は動きません。自分の予想外の方向へ振られるから気を引かれます。

お笑いなどもその構造で成り立っています。ボケがまさに想定の範囲外に連れ出す行為です。ボケによって緩和された会話はツッコミによって緊張に戻されます。

ボケとツッコミがセットになっているのは、この緊張と緩和を生み出すためです。緊張と緩和が入れ替わる時に、笑いという感情の変化が生まれます。

なので、ボケだけ居ても笑いが成立しません。ピン芸人の場合、ボケだけしかいない気もします。でも、お客さんがそのボケに対してツッコんでいるはずです。「こうだろう」と思っているところに、「違うんかい!」が出てきて、笑いを生み出しています。

マーケティングにおけるコミュニケーションも同じで、ターゲットが想定しているようなアプローチの仕方では、相手の気持ちを動かすことはできません。「はいはい、それね。」と感じさせてしまっていては、商品への興味を持ってもらうことはできないので、「え?なになに?」を引き出すことが大切です。

でも、全く文脈に沿っていない「え?なになに?」を引き出しても、その後のプロセスに乗ってもらえません。なので、相手がどんな状態なのか、どういうものを求めているのか、どういう想定と期待の中にいるのかを理解した上で、「え?なになに?」を引き出すコミュニケーションを取らないといけません。

動物園に居るから、「喫煙者」を動物に見立てて紹介する看板が興味を引き、面白さを感じさせるのです。

p.s. 喫煙者からのクレームがあったのか、今ではもう撤去されてしまっているようです。 ユーモアをもっと楽しめる余裕のある人たちが増えてほしいものです。

参考:http://temita.jp/twitter/55202

#マーケティング

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