Direct Summit 2015 参加してきました

9/10/2015

ダイレクトマーケティングの招待制グローバル会議「Direct Summit 2015」に参加してきました。

 

開催の地は鹿児島。当時最強と言われたイギリス艦隊に喧嘩を仕掛け、近代兵器の力を目の当たりにし、外国と戦うのではなく、良きパートナーとして自身を高めるために交流をした方が良いという考えに至り、藩として近代化を進め、明治維新の担い手となった薩摩藩。

世界と戦い、世界を垣間見、世界に順応することでより未来を切り拓いた先人たちの気概を受け継ぎ、「日本のマーケティングをより強くし、世界に対抗していくためにどうすべきか?」を考えるために、ダイレクトマーケティングに携わるトップ企業が鹿児島に集結。2日間の合宿をしてきました。

テマヒマは集結した200数十名の中で、間違いなく最も弱小な会社です。
参加した目的は、マーケティングの本質を理解して事業を運営している通販業界のトップ企業が、どういう考えを持って事業運営にあたっているのかを知るためです。

 

そして、そのエッセンスをこれから大きくなろうとしている中小規模の企業がどういう方向を向いて、何を大切にして事業運営していけば良いのかを考えていくためです。

 


Summitの全体感

 

イベントのメインはネットワーキング(交流)だったので、2日間で100名を超える素敵な方々と知り合うことができました。

限られた時間の中だったので、参加者全員と深いところまでのお話はできませんでしたが、みなさん何かしら課題感を持って、それを共有できる仲間ができたことに価値を感じられていたと思います。特に事業主さん同士の横のつながりはとても有益なネットワーキングだなと思いました。

テマヒマの目指している”健全なマーケティングを企業に根付かせる活動”については、お話した方からもおもしろい取り組みだというお声をいただけたりと、自分の向かっている方向に対して改めて自信を持つことができました。

もうひとつのコンテンツは、クライアント企業のトークセッション、パートナー企業のプレゼンセッションでした。セッションパート全体を通した印象としては、大上段のテーマ(本Summitのゴール)があった上でもっとコンテンツのラインナップに一貫性があった方が個人的には良かったかなと思いました。スポンサーさんの登壇も多かったので仕方無いとは思いますが。。。

 


今後のダイレクトで意識すべき「ポテンシャル」

 

大広さんのお話で出た「アクチュアル」と「ポテンシャル」という二項対立の話が、個人的には今後取り組んでいくべきテーマかなと思いました。


ダイレクトマーケティングの業界では「アクチュアル」(結果)を元に、課題を提起してそれを改善をしていくことで、成果を向上させ続けていくというやり方が土台になっています。ただ、それでは現実を見過ぎるために、想像の域を脱せず天井が近くなってしまうというような話でした。

世の中の多くの企業においては「アクチュアル」を元に施策を実施していくだけで十分だと思います。成功した設計図を元に新しい商品や顧客に合わせてマーケティングし、横に広げていくことである程度の事業規模に拡大していけると思います。

 

ただし、トップの企業がその領域でより大きく成長していくためには、「アクチュアル」に対しての洞察から如何に仮説を飛躍させて、想像の域を超えた人たちとの接点を作っていけるかが大切だと思いました。

 


ポテンシャルを追求するための行動予測

 

その鍵を握るのが今回のセッションでいくと、Yahoo!さんの行動予測ターゲティングではないかと思いました。

 

企業の持つ顧客データなどの一次データを、日本では最大のWEB行動データと連携することで、ポテンシャルを追究したアプローチを設計していけると感じています。このあたりは聞いていてちょっとワクワクした時間でした。

Yahoo!さんも最終的には人間の手で仕上げ調整をしており、まだまだロボットにお任せという状況ではないみたいです。

 

やはり事象への洞察と、そこからの仮説をどれだけ出していけるかが、より「ポテンシャル」を追究したマーケティングをしていくために、これからのマーケターに要求される力だなと思いました。(クリエイティブ力に落ちる話だと思っています)
 

 

もうひとつ「ポテンシャル」を追究するために活用できそうだと思ったのが、アジャイルメディア・ネットワークさんのアンバサダーによる真の口コミの拡散です。

 

本当にそのブランドが好きで周りにおすすめしたい、よりブランドとの距離を近づけたいと思っている顧客と協業することで、これまで出会えなかった見込み顧客と接触できる可能性が高まります。しかも出会いの瞬間に、ブランドに対する信頼も得られている状態で、です。

 

現状、「アクチュアル」を元にした直接的な施策がメインとなっている通販業界にはとっつきにくいかとは思いますが、「アクチュアル」にとらわれず「ポテンシャル」を追究していきたい企業にはとても有用な施策だと思っています。

ある意味、これまで流通させた商品を売るために認知施策・ブランディング施策を取ってきた企業と、直接的な効率のみを主戦場としてきた通販企業とのすみ分けが無くなっていくようなイメージを持ちました。

 

逆に、直販をしていない企業に対してダイレクトレスポンスマーケティングを取り入れていく必要性も常々感じているところです。

 


統合的DMコミュニケーションで次代を切り拓く

 

クライアントさんを交えたトークセッションは得るものも多く、とても良い内容だったと思います。例えば、ガンホーさんがここまで大きくなるために取り組んできた「コンテンツとサービスの一体化」「ユーザーとの共同作業」についてのお話は本質的で、興味深く、他の会社さんにも転用できる事例だと思いました。


・新作の売上を事業計画に盛り込まない
ユーザーの手元に届けられていない商品がもたらす売上は予測のしようがなく、そもそも商品をユーザーと共に作り上げるというスタンスがあるので、かかる費用のみを計画には盛り込む。
 

・開発だけでなく運営に力を入れている
カスタマーサポートを自社で行い、顧客の意見を吸い上げる仕組みをつくっている。昨日問い合わせたユーザーと今日問い合わせたユーザーとは同じユーザーであったとしても違う人と捉える。
データのみで判断せず、同じような問い合わせでも、そのユーザーにとっては始めての問い合わせなので、物事に対して傾向で対応しない。

 

・ARPPUを下げる運用も行う
ユーザーあたりの月間の利用金額を上げ過ぎないようにキャンペーンを設計している。過熱し過ぎると、お金を使いすぎたユーザーが離れていく可能性が高まるので、意図的にお金を使うシーンを減らしたりもしている。

 

・社員全員がユーザーとの関係を大切にし、それを楽しんでいる
社長が全てのタイトルにコミットしてプロジェクトを行っていたり、ユーザーとコミュニケーションするためのリアルイベントに社員総出でホストをしたりしている。

「顧客目線は顧客の言いなりになることではない。よく取り入れて自分たちに還元していくことが大事」というようなお言葉もあったのですが、徹底的な顧客視点を持ちながらも迎合するわけではなく、”おもしろいゲームを作りたい・楽しみたい”という双方の気持ちが同じ方向を向いて、お互いを必要とし合って商品やサービスに関わっていることが、ガンホーさんの強さをつくっているんだと感じました。

この考え方、取り組み方は全ての事業においての原理原則になり得るものと思っています。
 

 

ABテストの限界は?ダイレクトの次の道は?

 

もうひとつ面白かったのがABテストをテーマにしたセッションで、ガシーレンカーさん、スタートトゥデイさん、ガリバーさん、オイシックスさんが登壇したものです。

 

興味深かったのが、商品数の少ないガシーレンカーさんと商品数の多いスタートトゥデイさんでは取り組み方が真逆だったところです。


ZOZOTOWNでは俗に言われるABテストはやっておらず、社内のデザイナーさんが改善を繰り返すものの、随時結果に応じて対処をしていくような状況のようです。一方、ガシーレンカーさんは1年中テストを実施し、本国アメリカにはABテストのみを行う専門部隊がいるほどとのこと。

 

ZOZOTOWNの場合は商品自体がメインのコンテンツになるので、成果はページの作りや見せ方だけでなく、その瞬間の商品ラインナップの影響を受けざるを得ないビジネスモデルの違いが、取り組みの内容にも大きく違いを生じさせるので、ビジネスモデル理解の必要性を改めて感じました。

また、オイシックスさんが社内に100pの虎の巻を携えていることも興味深かったです。ヒアリングから洞察の深い仮説立てをして、オペレーションに落とされているところもさすがだなと思いました。いつかお目にかかりたいもんです。虎の巻。

 

こういった各社さんの考え方や取り組みを共有できたことが、事業主さんとしてはこのサミットの大きな成果だったと思っています。なので、もっとこういうセッションを多く見れたらよかったなーと新参者ながら感じました。


まとめ
 

良かった点
・日常では会えない100名を超えるマーケターの方々と知り合えた
・各社さんの取り組みや課題に触れることができた
・楽しい飲み仲間ができた
・鹿児島のおいしい料理、雄大な自然を堪能できた

残念だった点
・ダイレクトマーケティングを盛り上げるための意見交換がしきれなかった
・業種(単品/多品/メーカー/流通など)を考慮したセッションが欲しかった
・鹿児島の温泉を堪能しきれなかった
・連日二日酔いになってしまった

総括
薩摩藩の特徴に優秀な人材の排出があります。それは郷中教育という地域の年長者が年少者に勉強や武芸などを教えるローカルルールによって実現されました。個人としての成長もありつつ、集団としての結束力も強まったことが、薩摩藩を新たな日本の原動力として導いたのだと思います。


トップ企業が先進的な取り組みをしてどんどん日本のマーケティングを推進することは大切です。でも、それだけでは日本の底上げにはならないと思っています。裾野を構成する多くの中小規模の企業が、新たな気付きと成長のためのtodoを得られる機会を、このDirect Summitなら作っていけるのではないかと感じてます。

 

 

 

タグ:マーケティング

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