理想の姿という感情的ベネフィット

5/14/2017

 

機能的ベネフィットを満たすだけでは満足できない、というお話。

 

仕事でちょっとしたミスがあり、そのお詫びの品として担当者の方が好きなスタバのコーヒーを手土産で買っていくことになっていました。

 

スタバから客先までは10分弱くらいの道のりがあります。前回のアポの時は時間の読みが甘く、スタバに寄っているとアポに間に合わないくらいのタイミングになってしまったので、今回は余裕を持って最寄りの駅へ向かいました。

 

 

その日は気温がとても高く、完全に夏の陽気。持ち歩いている時間と、アポまでの待ち時間で氷が溶けてコーヒーが薄くなることが懸念されます。なので、「コーヒーと氷を分けてほしいです」と、如何にも新人風の店員さんに依頼しました。

 

中の先輩スタッフに相談した結果、紙のコップに入れる形であればいいとの返答。でも紙のコップだとフタが無いので、持ち運びしている間にこぼれる可能性があります。しかも不衛生。自分で飲むならまだしも、人に渡すものなので、それはあり得ないと思いました。

 

流石にその条件では目的は果たせないと思ったので、「なんでコーヒーを入れているのと同じ蓋付きのプラカップではダメなんですか?」と質問をしました。すると、しどろもどろする新人風の店員さん。

 

原価が掛かるから紙コップで提案してきたのかなと思ったので、「プラカップ分のお金払うので、フタ付きの方で用意してほしい」と伝えると、改めて先輩スタッフに相談をしに行ってくれました。

 

結果的にプラカップに氷を詰めて渡してくれました。もちろんお金はかからずに。どういう会話が中でされたのか気になるところですが、無事にスタバのコーヒーを、お店で入れてもらった状態で渡すことができました。

 

人は満たしたい色んな理想の姿を持っている

 


普段はあまり利用しないのですが、スタバの店員さんは客のいろんな要望に笑顔で答えてくれるホスピタリティのある人たちという印象を持っています。なので、今回もたいした依頼ではないと思って、当たり前のように氷を別の容器に入れて欲しいと頼みました。どういう反応をされるのか試した感はあります。

 

頼んだコーヒーは2つ、持ち帰りという状況を考えれば、誰かのために買っていて、持ち運んでいる間に氷が溶けて薄くなるのを避けたいためのお願い、ということは明らかだと思います。

 

その場に無いものを利用するわけでもなく、フタ付きのプラカップを1つ余分に消費するだけの話です。でも、それを断ったということは、プラカップ1つの原価も無駄にできないシビアな状況があったのかもしれません。

 

そう思ったので、カップ代も支払うことに何の躊躇もありませんでした。僕の目的は氷とコーヒーを分けて持ち帰りたいことなので、余分にお金がかかろうがそこには何の問題もなかったからです。

 

別にプラ代が余分にかかったとしても、それはそれで目的を果たせたので満足はできたと思います。そこまでのホスピタリティは無かったのかと、スタバの印象を若干改める程度のことです。

 

 

でも最終的に無料でプラカップに氷を分けて用意してくれました。結果的にはベストな状態で買い物を終えられたのですが、一度突っぱねられたことで少しわだかまりがあります。

 

面倒な客だと思われたんだろうなー、というバツの悪さです。そんなこと気にせず自分が得したからいいじゃないか、と思う人も居るとは思います。

 

でも、人はいろんな理想の自分を持っています。その中に、「良い顧客でありたい」という姿もあります。商売は売る側と買う側が居ないと成立しません。なので、お金を払う買う側が偉いということは決してありません。それ相応の対価を買う側も商品から得ているからです。


賢明な顧客は売ってくれたことに感謝をします。それは売り手が自分の課題を解決するための手段を提供してくれたからです。なので、できるだけ売り手にとって自分が良い顧客だと感じてもらいたい、という心理がはたらきます。

 

今回の買い物は「良い顧客でありたい」という気持ちを満たせなかったので、「氷を別にしてもらえた」という機能的なベネフィットは得られましたが、「良い顧客でありたい」という感情的なベネフィットは満たされなかったので、モヤッとした買い物になってしまいました。

 

おそらく新人さんだったので、相手の意図を汲み取れず、先輩への相談の仕方も適切ではなかっただけなのかなとは思っています。

 

 

p.s.
ビジネスシーンでは売る側が買う側にへりくだる様子をよく見ます。僕からすれば対等に売り買いできない商品を何故売っているのか疑問でしかありません。
価値を感じてもらえていないなら価値の伝え方を工夫すればいいし、そもそも価値がないなら価値提供できる商品にすればいいのにと思ってしまいます。
 

タグ:マーケティング

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