コンサルタントと企業の矛盾

7/25/2017

 

コンサルタントの恩恵を受けられる企業の矛盾について、ワイン業界を題材に分析した記事がありました。僕も日頃から感じていることが言語化されていたのでシェアします。


その記事はこう締めくくられています。”矛盾しているのだが、必要とする助っ人を雇える可能性の低い企業こそが、コンサルタントから大きな恩恵を得られる企業なのである。

 

 

コンサルタントの関わったワインの品質から見えた特徴

 

エセック・ビジネススクールの戦略・経営担当教授ジェローム・バルテルミー(Jerome Barthelemy)氏は、フランスボルドーの合計311のワイナリーを10年間に渡って調査した結果、コンサルタントのもたらす価値についての答えを導きだしました。

 

3分の2のワイナリーでコンサルタントを雇っています。その理由はより品質の高いワインを作るためです。品質の高いワインは高値で売れるからです。

 

コンサルタントの力を借りて作られたワインは品質の評価が高かった。同時に、際だった評価は少なかった。そして、傑出したワインをつくっているワイナリーはコンサルタントを雇っていなかった。

 

ここから読み取れることは、コンサルタントのノウハウによって作られる品質は、万人受けのする、しかしずば抜けてはいないワインだということだ。素晴らしくもなければ、ひどくもない、そう記事では評価している。

 

 

コンサルタントが提供している価値は知識です。その知識には2つの源泉があります。1つは教育と訓練を通じて得られた専門性、もう1つはクライアントとの仕事を通して積み重ねた経験です。


重要なのは、コンサルタントの存在理由がただ一般的な知識を提供することではなく、クライアントが結果を出すのに最も効果的な方法を展開して、業績向上に活用することです。


最も効果的な方法とは、多くの企業がやっていてうまくいっていることです。個別の企業が実践している方法よりも検証がなされているため、非常に低い業績しか出ないという可能性を小さくします。

 

一方で、最も効果的な方法は多くの企業でまんべんなくうまくいっているやり方なので、独自性が低くなります。傑出した業績には独自性が必ずあります。つまり、非常に高い業績を上げる可能性を小さくしている諸刃の剣だということです。

 

 

そしてもう一つ、おもしろい発見がありました。ワイナリーが持つリソースの品質によって、コンサルタントが提供できている価値が大きく変わってくることです。

 

ブドウの生活環境の質が低いワイナリーの方が、コンサルタントを雇うことによるワインの品質向上を果たせていたのです。小規模生産で個性的なワインをつくるワイナリーは、ブドウの生活環境の質が低い土地で生産しています。彼らは最も効果的な方法を用いて、評価を得やすい新しいワインを少量生産しています。

 

コンサルタントが発揮できる価値

 

これらの調査結果から、企業がコンサルタントを雇う目的について整理されています。もし目的が業績の改善であれば、企業はコンサルタントを雇うべきです。もし目的が傑出した業績をつくることであれば、企業はコンサルタントを雇うべきではありません。


その理由は、コンサルタントの展開する多くの企業で実証された最も効果的な方法が、安全で独自性のない方法だからです。ただ、重要なのは独自性があることが成功の十分条件ではないということです。もちろん成功の影に多くの失敗があります。企業としてどういう方針を立てて事業を運営していくかによって変わる選択です。

 

 

そして最も大切な話が最後にまとめられています。それは企業のリソースによってコンサルタントから得られる結果が変わるということです。

 

コンサルタントの提案する最も効果的な方法というのは、多くの企業で取り組まれて実証されている方法です。つまり、平均点を取るための対策だと言えます。そのため、平均点以下の企業に対してはそれをやることで、それまでよりも多くの成功体験をもたらすことができます。

 

逆にリソースの質が高い企業においては、多くの企業で取り組まれて実証されている最も効果的な方法は、すでに取り組まれていることであったり、そもそもそれがなくても十分な品質を実現している状況だったりします。つまり、リソースの十分な企業ではリソースが少なく質の低い企業よりも、コンサルタントの提供できる価値が小さくなる、もしくは価値を提供できる余地がないということになります。

 

 

でも、コンサルタントを雇っている企業はこの合理的な判断をしていないこともわかっています。質の高いブドウの生活環境をもっているワイナリーの方がコンサルタントを雇っている割合が多く、質の悪いブドウ環境でワインをつくっているワイナリーは自分たちでワイン造りをしている割合が多かった。

 

何故小規模ワイナリーはコンサルタントを雇っている割合が少ないのか?コンサルタントを雇うことによって得られる成果は、改善幅のある自分たちの方が大きいのに。

 

それは、資金の差によるものです。室の高いブドウの生活環境を持っているワイナリーの方がすでに品質の高いワインを作れているので、作ったワインもたくさん売れています。一方、質の悪いブドウの生活環境でワインを作っているワイナリーは品質の低いワインを作っているのであまり売れません。

 

コンサルタントを雇うことで大きな価値を得られるのに、雇うための資金がないというジレンマに陥っています。

 

 

コンサルタントと企業の矛盾への挑戦

 

僕もこの矛盾に対して課題を感じていました。自分自身、長く支援させていただいている企業への提供できている価値の総量が年々小さくなっているように感じています。

 

手を抜いているわけではないですが、最も効果的な方法に取り組み、順調に成果もだし続けられています。そのため、そこから企業が得られる価値が減っていっているということです。

 

そうなると、あとは愚直にやるべきことをテマとヒマをかけてやり続けていくしかありません。成果が出ているので契約が続いているのですが、個人的には自分がいなくても十分回っていくと思っています。一種のお守りのような存在に感じます。

 

 

それを良しとしているのが通常のコンサルタントだと思います。でも僕はコンサルタントとして生きていきたいとは微塵も思っていないので、そうではない価値ある仕事を提供することを選びました。

 

同じことをしてもうまくいっていない企業の方がより成長させられます。「これから事業拡大したいけど、どうやればいいのかわからない」「マーケティングのわかる人材が社内にいない」という課題を抱えた中小規模の企業を支援したいと思っています。

 

でも時間を切り売りしていては限られた企業しか支援できません。そこで考えたのが訪問やmtg資料作成などの本質的ではない部分の工数を削減することで、今よりたくさんの企業の成長支援をできるようにしたクラウド型の相談サービス「ADviser」です。低額&定額にすることで、本来最大価値を得られるはずのリソース不足な企業でも導入できるサービスにしています。

 

もちろんリソースの質の高い企業で、高額の報酬をもらい続ける方が楽です。でも僕は同じことをやっていてもより価値を生み出せる働き方をしたいと思ったので、価値提供の仕方の再定義とそれを実現するためのシステムの開発に挑戦しています。


もしあなたが社内リソースが十分ではないために、事業拡大の機会をつかめていないなら、是非web集客のコスパ改善プラットフォーム「ADviser」をご利用ください。

 

 

参考:http://www.dhbr.net/articles/-/4941

 

タグ:マーケティング

Please reload

最近の記事

October 31, 2019

Please reload

フォローお願いします
  • Facebook Classic
  • Twitter Classic
Category
Please reload

Search By Tags
Please reload

関連記事
Please reload

  • Facebook - Black Circle

株式会社テマヒマ 東京都渋谷区桜丘町23-17 support@temahima.company

Copyright © 2015 Temahima .Inc   All Rights Reserved.