傘をシェアする時代

4/1/2018

 

アイカサという傘シェアサービスの運営者さんから問い合わせをいただき、この事業について記事を書いて欲しいと依頼をいただきました。忖度なしで客観的に書くという条件でも良いなら、と返答し了承をいただけたので今日はそのことについて書きます。

 

アイカサは店舗にレンタル傘をセットしておき、利用者が秒単位の課金で傘を好きな時に利用できるというビジネスです。観光地のレンタル傘的なイメージです。

 

一見、便利だなと思いました。確かに急に振ってきた雨を少ししのぎたいだけのタイミングはあります。近くのコンビニで買うと500円くらいするし、既に数本傘は持ってるし、今だけ少し使える傘は無いかな?と感じたことは誰しもあると思います。そんな突然の雨に振られた人のニーズを満たすためのサービスだと理解しました。

 

LPを見てサービス理解して、いくつか運営者に質問をしてビジネス理解をしてみましたが、僕だったらやらないかなと感じました。

理由その1 サービス利用頻度が少ない

 

地域の差はあれど、年間で雨が振る日は限られます。天気予報をチェックして自宅を出る時に振ってなくても傘を持っていく人もいます。僕はちょっと怪しいと折りたたみをカバンに仕込ませます。軽い雨なら傘なしで移動する人もいます。旅行者などであればホテルで用意してくれているところもありますし、駅などでも借りれるところもあります。

 

利用可能性の発生するのタイミングが年に数回あればいいようなサービスではないかと思います。必要な時に都合よく思い出してもらうというのはなかなかしんどいなと。

理由その2 インフラの整備が事業運営上必須

 

突然の雨に困った人がいて、その人が雨に濡れずに傘を借りれるポイントにたどり着ける状況を作ってあげないといけません。観光地など繁華街中心に展開していくようなので、ポイントとして立地のいい店舗はたくさんあると思います。でも常にレンタル傘を置いておける余裕スペースがあるかによって、ポイント候補の数が減ります。置いてもらえたとしても数本が限度だと思うので、利用しやすい場所の傘は早々に在庫切れを起こしてしまうことが予想されます。

 

コネもなくスピード命のベンチャー企業において、インフラ整備はハードルが高い構成要素です。元々在るものに乗れる形が理想だと思っています。

市場規模はどうなんだろう?

 

ここでどれくらいの市場規模があるのか気になったのでざっくりと調べてみました。

2014年の調査ですが、年間の傘販売本数は1億3千万本です。そのうちの過半数がビニール傘とのことなので、仮に7千万本と想定します。ちなみに販売本数は世界一だそうです。

 

コンビニで買うと500円前後が主流です。100均やディスカウントショップなどでも売られているので、仮の平均値として単価を300円としてみます。

 

とした時、年間のビニール傘に使われているお金は2,100億円だとざっくり推察されます。ここからアイカサが得られる売上を考えてみると、仮に3時間を1回の利用時間だと想定すると1回あたり18円の利用料となります。ビニール傘を買っているだろう人全てがアイカサを利用したとした時、126億円が最大目指せる売上で、その内の20%のシェアを得られたとして25億程度の商いとなります。

考えられる課題

 

利用者の確保以上に難題なのが導入店舗の開拓だと思います。レンタル傘を設置する店舗側がメリットを感じられなければ導入が進みません。おそらく、傘を借りにくる人への販促機会になるという期待があるのかもしれませんが、ユーザー目線で考えればその店に何の配慮もしないと思います。その人自信はアイカサという傘シェアサービスを利用しているにすぎないので。

 

おそらく導入以降も傘のメンテナンスなどが必要だと思いますし、いろんなところに難題が潜んでいるように感じました。

 

とはいえ、その難題を如何に熱とスピードを持って取り組むかがベンチャー企業の持ち味と言えるので、是非成功モデルを確立して拡大していっていただけたらなと思っています。

 

参考 http://president.jp/articles/-/12907

アイカサ https://peraichi.com/landing_pages/view/p4h7r

タグ:マーケティング

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