
僕が今のところ1番しっくりいているビジネスの定義です。
顧客は企業が経営という生命活動をしていく上での血液のようなものです。そのため常に新しい血液を十分な量、流し続けなければいけません。
僕はよく企業活動を酪農に置き換えて考えます。企業は牧場主、顧客は自分の牧場で飼っている牛、その牛たちから採れるお乳が利益です。牛は利益を生み出す資産だと言えます。なので、顧客が最も大事なのです。
そこに居る理由が無ければ去っていく
一度牧場に来てくれた牛はもっと居心地の良い牧場を探して突然いなくなります。そのため、「顧客をつくる」だけをしているのと、十分な利益を得るために時間と労力とお金を費やして、新しい牛を探し続けなければいけなくなります。そこで、「顧客を維持する」という考え方が必要になります。
居続けてもらうためには、牛がそこに居続ける理由が必要になります。おいしい餌がお腹いっぱい食べられる、身の回りの世話をしてくれる等。
そのため、牧場主は牛たちが居心地の良い環境を作る必要があります。餌を与えたり、糞を片付けたり、愛情を注いだり。もちろんそれでもそこにずっと居てくれる顧客はほんの一握りだと思います。
柵があってすぐに出られない状況も牧場主目線では居続けてもらうためにやることになりますが、それによって牛にストレスを与えて良いお乳が採れなくなるリスクもあります。
牛は常に居心地のいい場所を探しています。これは消費者が常に自分にとって良い商品を常に探していることと同じです。
なので、業務としては「顧客をつくる」攻めの活動と、「顧客を維持する」守りの活動があります。
攻めは集客です。守りはアフターフォロ-や商品そのものの価値などに当たると思います。
新しい牛を連れてくれば、またお乳を出してもらえます。でもケアをしなければどんどんと出ていきます。
入り口の期待値コントロールが大切
「君にとって快適な生活が僕の牧場には有るよ!」と連れてきても、実際は餌ももらえず、身の回りの世話もしてくれない状況であれば、聞いてた内容と違うと思って去っていきます。
一般的に購入時の期待値コントロールによって、同じ商品でも続けてもらい易さが変わります。今すぐに効果があると聞いていて、その通りの結果を得られなければすぐに止めてしまいます。
かと言って始めて買う人へのセールス段階では「期待値」を売っているようなものなので、素敵な未来を約束できなければ、その商品事態に興味を持たれないです。このバランスが「顧客をつくる、維持する」ためには重要だと思っています。
マーケターはセールスを不用にするために、商品を顧客にとって魅力的なものにするのと同時に、顧客のための居心地の良い場所になるように、手厚いフォローをし続けていく必要があります。
p.s.
牧場主、牛、飼う、などの表現に違和感を感じられる方もいるかもしれませんが、牧場主は利益をもたらしてくれている牛に最大の経緯をはらって、愛情を持って飼育をしています。